Q5.錠破りによる住宅への侵入を防止するには、どうしたらよいでしょうか?
1)錠破りの手口
1.ピッキング
合鍵以外の器具を使い、錠シリンダーの部分を操作して開錠する手口です。いわゆるピッキング用具を使用します。
2.サムターン回し
サムターンとは、鍵を使わず施・開錠操作をするためのツマミのことで、親指(サム)で回すことからサムターンと呼ばれています。
ドアの内側にあるため、外部からはこれを操作することはできませんが、次のような方法によりこれを操作して、開錠する手口です。
- 玄関扉その他の扉の近辺の窓ガラスを破壊し、当該箇所から手を入れる。
- 扉に設置されている郵便受けを破壊し、当該箇所から手を入れる。
- 扉の側面又は上面の隙間から、針金、ひも、特殊工具等を挿入し操作する。
- ドアスコープやドアノブをはずしたり、ドリルで穴を開けて隙間を作り操作する。
3.カム送り解錠(バイパス解錠)
カム送り解錠とは、特殊な道具を用いて、錠シリンダーを迂回し、直接錠ケース内部に働きかけてデッドボルトを作動させて解錠する手口です。
4.ドア錠破り
ドアの隙間などにバール等を差し込み、施錠部を強引にこじ開けるなどして、ドアの錠を破壊する手口です。
2)侵入の手口に応じた防犯設備
1.補助錠(ワンドア・ツーロック)
錠破りに対する一般的な対策として、扉に錠前2式を付けてワンドア・ツーロックにすることで、最も効果的です。
2.CP-C錠
(公財)全国防犯協会連合会において、錠シリンダーの耐ピッキング性能を評価するCP-C認定制度を施行しています。
3.サムターンカバー等
サムターンに外部から直接接触することができないよう、サムターンを防護するためのカバーを扉に取り付けるものです。
4.ロックカバー
サムターンを外部から開錠できなくするため、鍵穴部又はサムターン部を外周部から覆い、更にこれを外部から施錠するものです。
5.ガードプレート
ドアの隙間をふさぐため扉に取り付けるものです。
6.カム送り解錠の対策部品の取り付け
錠シリンダーとドアの隙間を防ぐ対策部品です。比較的安価で、取り付けも簡単です。